【アーユルヴェーダと月の関係②】月のサイクルとドーシャの関係

アーユルヴェーダでは、月のサイクルとドーシャ(体質)の関係が古くから重視されてきました。あなたの心身のバランスは、月のサイクルによってどのように変化しているのでしょうか?

月のサイクル
目次

月のサイクルとドーシャの関係: 影響

アーユルヴェーダでは、人体のエネルギーは3つのドーシャヴァータピッタカパ)によって構成されており、これらは環境や季節、時間帯などに影響されます。
そして、『月のサイクル』もその一つです。また、月の満ち欠けは自然のリズムと同期しており、これがドーシャのバランスに影響を与えるとされているのです。

月のドーシャ

アーユルヴェーダでは『』にもドーシャがあるとされています。月は水と土のエネルギーの『カパ』になります。私たちと同じように、月にもリズムがあり、カパの性質は心の落ち着きや感情の安定、そして、滋養に大きく影響を与えます。興味深いですよね。

月が与えるとドーシャへの影響

私たちに影響を及ぼす月のサイクルとドーシャの関係性どうなのでしょうか?探っていきましょう。

新月とヴァータ

影響するドーシャ: ヴァータ(Vata)

新月』ヴァータへ影響が強いと言われています。新月は静けさや内向性を象徴し、ヴァータドーシャが強まる時期です。ヴァータは軽さ、冷たさ、乾燥を象徴し、精神的にも感情的にも不安定になりがちです。さらに、心と体のエネルギーが揺れやすく、神経過敏、疲労感が増すことがあります。心身のバランスを崩しやすい時期で、特にヴァータが優勢な人は注意が必要です。

満月とピッタ

影響するドーシャ: ピッタ(Pitta)

満月』はピッタに影響を与えやすいとされています。ピッタは火と水のエネルギーで、情熱や熱意、消化力を表します。さらに、満月のエネルギーは、感情が高まり、ピッタの要素が過剰になることで、怒りや焦り、体内の熱が増すことがあります。消化力も増強されますが、同時にイライラしやすくなることもあります。

満ちていく月(上弦の月)& 月の欠ける時期(下弦の月)とカパ

影響するドーシャ: カパ(Kapha)

月の増加期(上弦)と減退期(下弦)となる『満ちていく月(上弦の月)』と『月が欠けていく時期(下弦の月)』は共に、カパに影響を与えます。カパは水と地のエネルギーで、安定性や保護を象徴しますが、過剰になると停滞や重さ、怠惰が生じやすくなります。さらに、この時期には、心身が重く感じることがあり、特にカパが優勢な人は、エネルギーの停滞に注意が必要です。

月のサイクルとドーシャ: フェーズに応じた生活習慣や食事

月のサイクルとドーシャの関係性を理解し、心身のバランスを取るためには、月の各フェーズに応じた生活習慣や食事の選択が効果的です。以下に、各サイクルに応じた行動や食事法のアドバイスをまとめました。

生活習慣

月のサイクルとドーシャに合わせて、適切な生活習慣を一緒に見ていきましょう。

新月:ヴァータ増加期

新月の時期は、心が不安定になりやすいヴァータが高まるため、グラウンディングが重要です。つまり、自然とともに過ごすことが大事です。瞑想や深呼吸、ヨガなど、落ち着きを促す活動を取り入れる。散歩や自然の中で過ごすことも効果的です。

満月:ピッタ増加期

満月は感情が高まりやすく、ピッタのエネルギーが増します。そのため、心身のクールダウンを意識して過ごしましょう。例えば、冷静さを保つために、リラックスできる時間を確保し、過度な競争や議論を避けるようにしましょう。また、水辺での散歩や月光浴も良いです。

上弦・下弦の月:カパ

カパが影響を受けやすいこの時期、特に下弦の減退期には体の重さを感じやすく、代謝が遅くなるため、軽さと活発さを意識しましょう。有酸素運動やダンス、外に出るなどアクティブな行動を心掛け、体を軽やかに保ちましょう。また、朝の時間を有効に使うことが推奨される時期です。

ウォーキングする人

おすすめの食事とセルフケア

月のサイクルとドーシャに合わせた、おすすめの食事やセルフケアをご紹介します。

新月:ヴァータ増加期

食事:
この時期は消化力が衰えるため、消化の良いものを体に取り入れることを心掛け、朝は温かい食事をおすすめします。全体的に、スープやシチュー、お粥など温かく消化の良い食事が良いとされています。さらに甘味のあるサツマイモやかぼちゃなどがいいですね。また、カフェインのあるコーヒーやっ紅茶は避け、鎮静効果のあるハーブティーがおすすめです。

おすすめハーブとスパイス:
シナモン、フェンネル、カルダモン、ジンジャー

セルフケア:
温かいオイルでのマッサージは特におすすめです。私のおすすめとしては、セサミオイルにジンジャーの精油を加えたセルフマッサージが効果的です。これらの組み合わせは、身体を温め、血行を促進し、リラックス効果を高めるので、心身のバランスを整える助けになります。

満月:ピッタ増加期

食事:
ピッタの強まるこの時期は、特に冷たい食べ物や、苦味や甘味のある食材を取り入れることが大切です。私のおすすめは、冷たくて甘味のあるアイスクリームです。また、酸味のあるものや、アルコールは避け、きゅうりやミントティーなどすっきりする食材を積極的に摂取しましょう。特に、軽めの採食がピッタの鎮静に効果的です。

おすすめハーブとスパイス:
コリアンダー、ミント、ローズ、サンダルウッド、ターメリック

セルフケア:
ヘッドマッサージや感情を落ち着かせる効果のあるローズなどのアロマは、感情の高ぶりを和らげてくれます。特に、ローズやサンダルウッドの香りは心を穏やかにし、感情を安定させるサポートをしてくれるのでこの時期におすすめです。

上弦・下弦の月:カパ

食事:
この時期は体が重たくなる時でもあるので、なるべく脂っこいものは避け、軽く、辛味や渋みのある食材を使いましょう。また、スパイスを使った少し辛めの料理もおすすめです。例えばスパイスカレーなどいかがでしょうか?

おすすめハーブとスパイス:
クミン、シナモン、フェンネル、ジンジャー、ブラックペッパー

セルフケア:
体重が増えやすいこの時期は、特にアクティブになることが大切。軽い運動を取り入れることで、カパの停滞感を解消し、体の巡りを良くすることができます。例えば、ヨガやウォーキングなど軽い運動を取り入れることで、バランスを保ちやすくなります。

まとめ

月のサイクルとドーシャの関係を理解することで、私たちの日々の過ごし方が少しずつ変わっていきます。次の新月や満月のとき、あなたの心と体がどのように反応するかを感じてみませんか?
そして、自然のリズムに寄り添い、心身のバランスを整えることで、毎日をもっと豊かに、そして充実したものにできるはずです。また、あなたの体は、月のように美しく変化しています。そのリズムに気づく旅を、ぜひ楽しんでください。

月を感じ眺める女性

次の満月や新月が訪れるとき、あなたの心と体がどんな変化を感じるか、少し意識してみませんか?
月のリズムに寄り添った生活を試してみませんか?今よりも穏やかでバランスの取れた毎日が訪れるかもしれません。

月を感じ眺める女性

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次