【アーユルヴェーダの基礎】トリ・ドーシャ理論とドーシャの性質

トリ・ドーシャ理論は、アーユルヴェーダにおける個々の人間の性質や個性を理解するためには必要不可欠です。また、各人が異なるドーシャの組み合わせを持っているため、同じ症状でも異なる原因が考えらるのです。

目次

アーユルヴェーダの概念:トリ・ドーシャ理論とその性質

アーユルヴェーダは、インド古来の伝統医学であり、人間と自然の調和を目指す包括的な健康法です。特に、その中でも『トリ・ドーシャ理論』は、アーユルヴェーダの中核を成す重要な概念です。

トリ・ドーシャ理論のイメージ

トリ・ドーシャは、各ドーシャがどのように体と心の機能に影響を与えるかを理解するための重要な要素です。さらに、そのバランスを保つことで、健康と調和を実現できると考えるのです。

トリ・ドーシャ:3つのドーシャ(Dosha)とは?

トリ・ドーシャ理論とは

アーユルヴェーダのトリ・ドーシャ理論では、人類は五大元素から生じた3つのエネルギー『VATA(ヴァータ)』、『PITTA(ピッタ)』、『KAPHA(カパ)』に影響されると。

この3つのドーシャを『トリ・ドーシャ』と呼びます。また、トリ・ドーシャの『トリ』は『』を意味しています。

アーユルヴェーダのトリ・ドーシャのシンボル

トリ・ドーシャ理論では、私たち、人間は3つの主要なエネルギー、つまり、『ドーシャ』が人間の体と心を構成しています

ドーシャの起源

ドーシャ(Dosha)』とは、サンスクリット語で「不純なもの」「増えやすいもの」「欠陥」を意味します。
そのため、ドーシャが身体や心の不均衡を引き起こし、病気や不調の原因となることを示唆しています。

3つのエネルギー:五大元素とドーシャの関係性

ドーシャの成り立ちの図

五大元素はそれぞれのドーシャの基盤となり、身体と精神のバランスを維持します。

このように、ヴァータから構成され、運動と呼吸を支配します。ピッタで、代謝と消化に関与。カパから成り、体の構造と保湿に重要です。それでは、さらに詳しく見ていきましょう。

ドーシャの性質

これらのドーシャは体内で特定の機能を担当し、人それぞれの体質や健康状態に影響を与えます。

ドーシャのヴァータ

ドーシャヴァータ風のエネルギーの要素)

性質:軽・冷・動・速・早・乾

作用:運動・運搬・循環・調節

体内活動:排泄の運搬・呼吸・神経活動

バランスが乱れると冷え、不安症、イライラ、乾燥肌、慢性疲労、不眠などの症状

ドーシャのピッタ

ドーシャピッタ火のエネルギーの要素)

性質:熱・鋭・軽・液

作用:消化、代謝、変換

体内活動:消化・体温調節・空腹・知覚

バランスが乱れると怒りやすい、理屈っぽい、胃痛、軟便、発疹などの症状

ドーシャのカパ

ドーシャカパ水のエネルギーの要素)

性質:重・冷・遅・粘・滑

作用:内部環境の維持・免疫力・細胞の構成

体内活動:安定性・関節の潤滑と保護・体力・精力

バランスが乱れると体が重い、ネガティブ思考、鈍感、太りやすくなるなどの症状

このように、人それぞれにドーシャの優勢が異なるため、それぞれの人固有の体質(プラクリティ)が形成されます。


このように、各ドーシャのバランスを取るために、食事や生活習慣、ハーブ療法などを個々の体質やニーズに応じて提供することこそが、
アーユルヴェーダの神髄なのです。

アーユルヴェーダのトリ・ドーシャのシンボル

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