ハーブ事典 vol.9 コリアンダー (Coriander)
独特の香りで好みが分かれることでも知られる「コリアンダー」。 「パクチー」として日本でも人気が定着し、消化サポートのハーブとしても親しまれているこのハーブ。基本情報から効能、使うときの注意点まで分かりやすくまとめました。

基本データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 学名 | Coriandrum sativum |
| 科目 | セリ科 |
| 別名(和名) | カメムシソウ、コエンドロ(胡荽) |
| 原産地 | 地中海沿岸〜西アジア |
| 利用部位 | 種子、葉、茎、根 |
特徴
コリアンダーは、葉と種子(果実)で香りも用途も大きく異なるユニークなハーブです。全草を使えるハーブで、根から葉まで香りがします。葉の部分は「パクチー」や「香菜」の名でタイ料理やベトナム料理、中華料理などに欠かせない存在として親しまれ、独特の強い香りで好き嫌いが分かれることでも知られています。一方、種子は乾燥させるとまろやかで柑橘系にも似た甘い香りに変化し、スパイスとしてカレー粉の材料やお菓子の香りづけにも利用されます。
同じ植物でありながら、部位によってこれほど印象の異なる香りを持つ点も、コリアンダーならではの魅力です。
主な作用
- 健胃作用:胃腸の働きを整える
- 駆風作用:お腹に溜まったガスの排出を助ける
- 鎮痙作用:胃腸の筋肉のけいれんを鎮める
- 抗酸化作用
- デトックスサポート作用
- 食欲増進作用
期待される効能
心への効能
- 気分をリフレッシュしたい時に
- 緊張緩和・リラックス
体への効能
- 消化不良、胃の張り、腹部の不快感の緩和
- 食欲不振の時のサポート
- 疲労感のケア
- 口臭予防
- 血糖値・コレステロールを意識したケア(伝統的な利用として言及される)
使い方の例
- 料理(葉):エスニック料理の彩りや香りづけ、サラダ、スープのトッピングに
- 料理(種子):カレー粉の材料、ピクルスの香りづけ、お菓子の風味づけに
- ハーブティー(種子):食後の消化サポートとして
- スパイス:ホールやパウダーとして幅広い料理に活用

禁忌・注意点
禁忌は特に知られていません。
コリアンダーは料理でも親しまれる身近なハーブですが、以下の点には注意が必要です。
- 妊娠中:大量摂取や精油の使用は避け、事前に医師に相談してください
- セリ科植物にアレルギーのある方:セロリ、パセリ、フェンネルなどセリ科植物にアレルギーがある方は注意しましょう
- 常用薬・内服薬等がある方:常用薬のある方は摂取する前に医師に相談しましょう
副作用
料理でも使われる身近なハーブですが、過剰摂取や体質によっては以下のような副作用が報告されることがあります。
- 消化器症状:まれに吐き気や胃の不快感を起こすことがある(特に大量摂取時)
- 皮膚刺激:精油や種子オイルの高濃度使用でかぶれを起こすことがある
- アレルギー反応:まれに発疹やかゆみなどの症状が出ることがある(特にセリ科アレルギーがある方)
異変を感じた場合は使用を中止し、症状が続く場合は医療機関に相談してください。
相性のいいハーブ
コリアンダーは葉・種子ともに、エスニック料理や消化サポートを目的としたブレンドで他のハーブ・スパイスと組み合わせやすいのが特徴です。
| ハーブ | 相性・ブレンドの効果 |
|---|---|
| バジル | エスニック・アジア料理での組み合わせが定番! |
| ミント(スペアミント) | パクチーとミントの組み合わせはエスニック料理の定番で、爽やかさをプラス |
| クミン | カレー粉などスパイスミックスの定番の組み合わせです |
| フェンネル(種子) | どちらも消化促進・駆風作用があり、食後のハーブティーブレンドに好相性◎ |
| レモングラス | 柑橘系の爽やかさが加わり、エスニックスープや料理の香りづけに |
| ジンジャー | 消化サポートを意識したブレンドとして、温め効果に◎ |
ブレンドのコツ:コリアンダー(葉)は香りが強く出やすいため、料理では仕上げに加えると香りが引き立ちます。また、種子をハーブティーでブレンドする場合は全体の1〜2割程度を目安にすると、飲みやすいバランスになります。
まとめ
コリアンダーは、葉と種子で異なる魅力を持つユニークなハーブで、消化のサポートや料理の香りづけとして幅広く活躍します。また、独特の香りは好みが分かれることもありますが、上手に取り入れることで食卓のアクセントにもなります。妊娠中の方やセリ科アレルギーのある方などは注意が必要な場合もあるため、気になる方は事前に専門家へ相談してから取り入れることをおすすめします。
葉のフレッシュな香りも、種子のまろやかな風味も、それぞれの魅力を楽しみながらコリアンダーを日々の食卓に取り入れてみてください。










